10kmを1時間で漕ぐぞーー!大作戦

(感性で科学を越えるぞ大作戦)

10kmのマラソンレースに参加したら1時間14分で、ビリから3番目!、トップは45分、65歳の方でも1時間5分、ちょっと情けないかなと思うのです。で、10kmを1時間で漕ぐぞー大作戦なのです。

と言っても、してぃーあだるとの私がトレーニングして目標達成なんて、そんなみっともないこと?はしません。科学して、自分の体型、体力に合った理想的なカヤックを設計するつもりもなかったりします。カヤックをはじめて足かけ3年の数少ない経験と感性で10kmを1時間で漕げるカヤックを作るのです。

ここの内容は、素人のヘボパドラーが考えたことを書いてるだけですから、そのつもりでね!

1,(真っ直ぐ進むための)ラダーとスケグ

2,10km/h のスピードで漕げるカヤックは?

3,まっすぐ進む

4,ちょっと試作

5,やっぱりラダー(2004/11/21)

6,ロール練習用カヤックになったかも?(2004/12/12)

7,ロッカーが大きいなーー!(2005/01/30)

8,デブ用カナックじゃない!(2005/02/12)

9,ラダーはフェイルセイフで!(2005/03/02)

10,暖かくなったので仕上げ!(2005/03/21)

11,浮かべてみよっと!(2005/04/03)

12,ちょっと無理かな?(2005/04/10)

1,ラダーとスケグ

 


10kmを1時間14分かかった時のカヤックは重量18kg、全長約5m長で幅53.5cmのラウンドボトム艇、かなりスピードも出るカヤックなのでした。で、なにが問題だったか!と言うと、フォワードストロークに専念すると真っ直ぐ進めないのでコースの修正を時々する必要があったのと、ラウンドボトムによる不安定を克服できなかったと思うのです。でラダーによる走行性能の評価をしてみることのしたのでした。

上の写真は、全長5.2m、幅60cmのカヤックに取り付けたラダー、コックピットの右側の丸い駒の位置でラダーの向き、左側でラダーの上げ下げをします。

 追い風対応

 

 

追い風時とか横風時は、ラダーを少しきった状態で固定すると、フォワードストロークに専念しても、真っ直ぐ進める予定!、結果はベーターハーフ!ってとこでしょうか?、漕ぐスピードと風の強弱の変化で若干意識する部分があります。でもラダーの無いときより、かなり適当なパドリングでも、真っ直ぐ漕ぐことができました。 でも、この程度であれば、ラダーを真っ直ぐのままで、ラダーの上げ下げで効きぐあいを調整したレベルとたいした違いはないですね。。。

 ローリング対応

ラダーを下ろすと、ローリングに対して強くなる事を期待したのですが、強くなると言うより、鈍くなる感じで、ハードチェインのカヤックが持ってる粘りみたいなのは全くない。どちらかというと、鈍い分、膝でバランスを取りづらい感じです。

 スピードが落ちる?

ラダーを付けると、ヨーイングイを押さえるのでスピードが落ちると言う話しがあるのですが、鈍感なせいか通常はあまり感じませんでしたが、追い風時にラダーの出し入れを何度かしてみると、確かにラダーがない方がスピードが出る感じです。

 ラダーの操作

のんびりツーリングには、半固定方式は有効ですが、レース用にラダーを付けるのであれば、半固定の手操作は不向き、パドリングをいったん中止して、固定し直すのは時間のロスが大きすぎる? でもなれれば???

 ラダーの上げ下げ

ラダーの操作による旋回は大回りですから、簡単にラダーの上げ下げが出来ることはかなり有効!

 結論?

 

 

長時間同一条件の環境で漕ぐのであればラダーがあった方が楽かも、しかし、変化に富んだ環境であれば、出し入れが容易にできるスケグの方が便利!

で、10km1時間大作戦としては足でのラダー操作はいやなので、スケグは付けてもラダーなし、もしくはGPS、パルスモータ、マイコンでオート方位ロックのメカを作る?これルール違反かも? やはりトレーニングか!でも、それではお遊びとしてはつまらなすぎるーー!


2,10km/h のスピードで漕げるカヤックは?

考え方はシンプル、細くて長くて軽い舟なら速い!はず??

  

  

候補にあげたのは、Guillemot-kayaksのAleutesqueとNightHeron、2つとも幅50cm、長さ5.5m!! どちらが速いかと言うとAleutesqueは喫水の長さも、全長とほぼ同じで、ラウンドボトム、NightHeronは喫水の長さ5m、ハードチェイン、それなりのレベルの人が乗れば、明らかにAleutesque!!、ところが現実にはヘボパドラーが乗るわけで、ここが大きな問題なのだ!

デザイン的にはAleutのbaidarka、とバリバリのGreenlandスタイル!どちらも好みのデザインなんですね。

関係ないのだけど、Heronって青サギってことは知っていたのだけど、夜の青サギなんて変な名前!って思っていたのですが設計図の鳥の絵をみて、これアオサギと言うよりゴイサギの方ににてる?、でゴイサギの名称を調べてみたら、ピンポン!ゴイサギのことをNightHeronって言うんですね。たしかに夜行性のサギなんですけど、なんとも味気ない名称だこと!

3,まっすぐ進む

 

 

 

 

 

 


ちょっとおもしろい事に気がつきました。お台場の帰りに京浜運河で、やたら速い人と、こぎこぎ練習してて気がついたのですけど、波がない追い風状態なのですが、カヤックってスピードが上がるとと直進性が落ちてくるみたいなのです、で思ったのが、スピードがあがったら、スケグの効き具合は強くしないといけない?で前作のバイダルカ風のShootingStarの欠点だと思っていた、スピードがあがるとバウが浮いて、水切り性能が落ちて、抗力が上がる、でスピードがでない!と思っていたことが、、、別な視点からみると、お尻が沈む方向なわけでスケグみたいなスターンが、より効く方向に作用する?もしかするとバイダルカって、経験的にこのことが考慮されているデザインなのかも知れない?ってのは考えすぎ??、

単純に、静水で速く進む船の形状なんて、計算しつくされているわけで、実際には波の大きさ、水の流れ、風の強さ、一番大事なパドラーの力量!を加味すると、やはりおもしろい世界なのです。

で、今日の結論としては、やはりラダーをつける事は、安直ではあると思いつつ、かなり有効なんだ?でも付けない。それより、スピードがあがるとスケグの効きがよくなるような構造にして、リーンターンがしやすいハードチェインであれば、横風を受けていても、ある程度カヤックをリーンさせることで曲がることを防げる、そんなカヤックにすれば良いのだ!

4,ちょっと試作


ストリップビルドが続いたので、S&Gでちょこっと試作!、模型を作るつもりだったけど、ホームセンターで気が変わって、原寸で、とりあえず仮縫い!

S&GNightHeron、いろんな意味で微妙ですね。。。バウが浮いても、ある程度キールは効きそうですけど、思ったより箱形!2次安定性は期待できそうにないなーー、といって、50cm幅ですから、1次安定性も期待できないし、難しいカヤックかも?、さてどうしたものか?、どうせ難しいならAleutesqueにしようかな。。。

5,やっぱりラダー


最近のお気に入りはカプリスクール?って言う、3.8m長のカヤック!運河探索には最適、小回りできる超安定カヤック!、で、先週はなぜか、このカヤックで2.5mのパドル!、当たり前といえば、当たり前なのだけど、大きなヨーイング!で、しかたないので、立て漕ぎ!あれーー!軽い!!、で、スピード出すには立て漕ぎでしょ!ってごく当たり前の事を実感したのでした。早速、10kmを1時間で漕ぐぞーー!大作戦用に216cmのスプーン(ウイング)パドルを発注!!ここで大きな問題に気が付いてしまったのでした。今作ってる、18フィート、20インチ幅のカヤック、こんな短いパドルじゃ曲がれないでしょ!ハードチェインなんだからリーンターンって言ったって、あんたの技量でどうするの??、と言うことでラダーを付けるぞーーー!となったのでした。。。。当たり前の結論を実体験から学ぶ!ってすばらしーーい?????

グラステープでベニヤのつなぎ目をFRP!、もう寒い!なかなか固まりそうにないので、サランラップにくるんで、雨、ゴミ、虫対策?本当はこうするとグラステープが浮いたりしても手で押さえつけたりできるし、テープの端っこにエポキシがたまるので後のサンディングがらくなんですねーーーー!、でもラップのシワに沿ってエポキシが貯まる。。。。

15kg以下に収まるようだったら、底だけでも全面FRPにしましょ!

しかし、この箱形、悩ましいですね。。、まっ!PAX20もこの程度で、そこそこ速いみたいだから良し!、、、、でも、ランドボトムの方がスピードが出ることも実感してしまったし、、、

6,ロール練習用カヤックになったかも?


なんとか、膝グリップはしっかり取れそうですけど、、スターン側低いですね。。。なんかロール練習用カヤックって感じですね。83kgの体重!、スターン側が常時水をかぶるんじゃないかという不安が、、、、

7,ロッカーが大きいなーー!


コックピットのサイズ確認で、乗ってみたときに気が付いたのですが、これロッカー(前後の反り上がり)が大きい!、あまり直進性は良くないのかも??これなら、前作のShootingStarの方が速いのかも知れないな。。。重さもすでに16kg、トホホ!!、これから、フットブレースとラダーでしょ!船底だけでも全面FRPしたいし、、、エポキシ保護のウレタンも結構重いし、、、、20kgくらいになってしまいそう?シナベニヤがいけないのか、エポキシがいけないのか?、寒いとどうしても粘度が高くて、エポキシが厚くなるので、標準タイプが使える気温になるまで、エポキシ使用禁止???

長さ80cmちょっとなので、足の長い私には狭いかな?とかなり気にしていたのですが、斜めになっているせいか、ちょうど良いサイズです。ただ体育座りと言うか、立て膝の姿勢は足が太いためだめですね。。。出っ張りを削ると、ニーグリップが取れなくなりそうだし、、、要検討です。

速いカヤックを作るはずなのに。。。どうみてもお遊びカヤックですね、、あきらめてトレーニングしようかな???

デッキとハルの合体!、ロッカー大きいでしょ!!、こうして見ると、浮力も予想以上にありそう、そして、それほど直進性も強くなさそう!、結構扱いやすいカヤックかも??、仕上げは暖かくなるまで待ちましょ!、その間に、まっすぐ進むためのラダー作成でもしましょ。

8,デブ用カナックじゃない!


独り言!!

このカヤックを見て、みなさん一応にカナックみたい!って、自分でも、ちらっとそう思っていたので、やはりね、、、高速艇じゃなくて、Gスタイルのくるくる艇だなーーー!でもこのハルライン、CLCのノースベイと見比べてみると、、そっくりじゃないか!!って自分で気が付いたわけじゃないんですけど、、、今はPAX改でカヤックレースに参加している佐藤さんがお便りをくれて、PAXの前に乗っていたラダー付きノースベイは追い波ではPAXより速かったですよ、、って!!、そうだ、この舟は速いのだ!今のエンジンでは最高の高速艇なのだ、、、、、きっと!!

今日は三戸浜で、カーボン仕様のSK-1で、一人黙々と練習されてる方がいました。そうだ、練習だ!練習だ!練習して、10km、1時間で漕ぐぞーー!、、、、でも、寒いから3月に入ってからにしよっと!

9,ラダーはフェイルセイフで


ラダーってのはカヤックを作る作業全体から見れば、どってことのない作業なのですけど、これ、おかしな壊れ方をすると、パドルを流失してしまった時と同様の危機的状態になるわけで、壊れる時は安全方向に壊れてもらわないと困ります。と言うわけで、いろいろ考えたのですけど、軟弱にも、実績一番?のフェザークラフト方式となりました。

マラソンレース以外ではラダーを使うことは無いだろう、普段はたぶん邪魔なだけ!ってのが本音かも?

カヤックのラダー操作って変だなーー?、チャリと同じ感覚で曲がろうとするなら逆でしょ?、それに右側を漕ぐ場合、右足を踏ん張るわけで、この感覚からしても反対だと思うわけなのです。でラダーケーブルはカヤックの外に出たととこで、クロスさせる事にしたのでした。。。どうなる事やら?? さて、あとはフットブレースにペダルを付ける作業をして、、これが終わる頃は、エポキシ作業ができるような気温になるでしょう。

10,暖かくなってきたので仕上げ


阪急電車のチョコレート色をイメージしたのですけど!残念!! あとは、ちょこっと磨いて、艤装して、、4月中には浮かべられそうですね、、、さてどんな乗り心地のカヤックでしょ??

              

11,浮かべてみよっと!

 

 


一応完成?、これで10km、1時間用カヤックが仮完成!、最近、丹沢湖のマラソンレースのGPSデータを掲載してるホームページをみたのですけど、10km無くて約9kmでした、この違いは大きいな、内心、初めて10kmを一生懸命?漕いだのだけど、shootingstarでもちょっとトレーニングすれば、行ける!!って思っていたのに、、、ガーーン!!って感じ! 雨が降っても、明日は浮かべるぞーーー!

で今日、浮かべてみました。ロッカー!ロッカー!ロッカー!浮かべてみると大きいのがよくわかります。細いのに簡単に曲がれます。乗ったときは、前作のshootingstarと同じようなものかとおもったのですけど、乗り比べたら、明らかにこれの方がスピードがでそう!、今の技量としてはちょうど良いかも、これで少し練習して、つぎは幅50cm以下のラウンドボトムだな????なんて!!

私が体重83kgのデブってのが嘘みたいですね。ベニヤカヤックは浮力がありますね。。。

12,ちょっと無理かな?


へぼパドラーの感想は当てにならないので、実際に10kmを1時間で漕げる方に乗ってもらいました。

坂本さん 良いツーリング艇だね。

佐藤さん ノースベイよりちょっと重いかな、でも丹沢湖、1時間で漕げますよ。

やさしいんです!みなさん!!

上の写真を見ると、まさに造波抵抗の壁って感じの波を作ってます。このカヤックは海ガラスカヤックのニックさん設計のゴイサギって言うカヤックで、詳細のデータがあります。19フィート20インチ幅の高速ツーリング艇or草レース艇(森泉のsk−1クラス)と比べると、

4ノット以下のスピードであれば、漕ぎ漕ぎ抵抗は少し小さいのですが

4.5ノットで2%

5.0ノットで7%

5.5ノットで17% と大きくなります。

4.5ノット(時速約8km)くらいなら、草レース用カヤックと同じようなものですが、それ以後急速に抵抗が大きくなります。簡単に言うと、時速10kmで漕ぐには17%大きい抵抗にうち勝つ必要があるってことになります。今回のカヤックでわかったことは、以外とこのデータは正しい!!?ってことです。それと実際にはパドラーの体重、漕ぎ漕ぎ力で最適な艇は違うわけですから、それにあわせた設計をすることが重要なようです。そんなの簡単に設計できないでしょ!って思いますが、フリーのソフトでも良い所まで設計できるツールはあります。次回は佐藤さん、坂本さんにいただいたアドバイス等を参考に少し科学的にカヤックを作ってみましょ!! だいたいわかったしね。。。。といっても、6ノットくらいが限度の世界のようですから、10km1時間はかなりトレーニングしないとだめなようです。 最初からわかってる事だ!って石を投げられそうな話しですが、1%以下の可能性を求めての回り道がお遊びとしては楽しいのです。って負け惜しみ!!!

秋までは裏庭船大工は廃業!!、漕ぎ漕ぎをたのしみますーーう!

追伸

4ノットから5.5ノットにスピードアップするのに17%のパワーアップで良いってわけじゃなくて、レース用との差です。。。

実際には5.5ノットで漕ぐには4ノットの2.68倍のパワーが必要なのです。でレース艇?の場合は2.31倍となりますーーう!

追伸ついでに!


次回作の検討としてシーブリーズをベースに全長18フィート幅20インチで体重83kgを想定して、パソコンで設計してみました。結果的にはsk-1のハル形状に近いみたい。あと横波などの影響は設計には盛り込まれないので、ロッカーを極力小さくしています。最後はカヤッカーとしても技量、技術をふまえて修正しないとだめ!ですね。結局はへぼパドラーには設計できない?ってことなんですけど。。。。